軍艦やまと

戦艦大和宇宙戦艦ヤマト特別企画BBSMAILサイトマップLINK


- 第 1 章 -

- 1 -

「長官。ヤマトをアクエリアス氷塊から引き上げ再建させないのですか?」
 古代は旧ヤマト乗組員と共に、長官に直訴をしてた。
「古代、わしもヤマト再建を考えている」
「なら、なぜ再建の決断をされないのです」
「今の平和な地球には必要ないのだよ」
「しかし、今後の起こりうる危機に備えて再建するべきじゃありませんか!?」
「古代よ。ヤマトにも休息が必要なのだ。これまで地球のため働き詰だったのだ。今の内に休ませてやるんだよ」
「と、言いますと長官。ヤマトを・・・?」
「そうだ。アクエリアス氷塊で修復改造を行なう」
 それを聞いた旧ヤマト乗組員は安堵の表情をした。
「既に真田くん、アナライザーを調査に行かせている。今、正式な派遣をする準備を行っておる」
 そこへ参謀が入って来た。
「長官。ガルマン・ガミラスのデスラー総統から通信です」
「メインに繋げ」
「はっ。メインに繋ぎます」

 スクリーンにデスラーが現れた。

「部下から聞いた話によると、ヤマトを再建するそうだな」
「デスラー元気そうだな」
 古代が答えた。
「古代、君こそヤマトが無くなって泣いていると思ったが」
 笑みを浮かべる古代。
「デスラーくん、君の星はどうだね?もう再興したのか?」
 長官が会話に入ってきた。
「いや、まだ時間が掛かる。ボラーの残党の一部が各地に散らばり、抵抗しているのだ」
「ボラー?まだ戦争をしているのか」
「うむ。突発的でかつ小規模部隊が多く、捕捉するのが難しいのだ」
「今度、ゆっくり話そうデスラー」
 古代が言った。
「及ばずながら、余もヤマト再建に協力しよう」

 スクリーンからデスラーの姿が消えた。

 ボラー連邦とはかつてベムラーゼが率いていた星間国家であり未だにデスラー率いるガルマンガミラスと戦争状態なのである。ベムラーゼは太陽系でデスラーに葬られ、その後の銀河衝突で滅亡したと考えられていた。

「長官」
「参謀、緊急防衛会議だ。旧ヤマト乗組員にも召集命令を掛けろ」
「長官…そんな無茶ですよ…」
「参謀、言われたとおりにしろ」
 参謀は「畏まりました」っと言って司令室を出て行った。
 翌日緊急防衛会議が開かれた。
 今回は旧ヤマト乗組員はオブザーバーではなく発言権が与えられた。
 之は幾度も地球の危機を救った功績を称えて長官が与えたのである。
「防衛会議をはじめる前に皆に言っておくことが有る。今回より旧ヤマト乗組員に防衛会議での発言権を与える。」
「何故、そんな奴らに発言権を与えるのです?長官」
 一人の防衛役員が長官に質問した。旧乗組員たちの出席と彼らの発言権を、あまりいいようには思っていない連中だ。
「我々防衛軍は、旧ヤマト乗組員の提言を無視して退けたために、地球を地球市民を危機に落し入れて来た。よって、実績・信頼のある彼らに防衛会議での発言権を与えることにしたのだ。どうかね諸君。なにか異議はあるかね?」
「は、はぁ・・・」
 それを聞いて不満を持つ防衛会議の役員も、口の中の言葉を飲み込むしかなかった。

「それでは緊急の防衛会議を行なう。その前にこの書類にサインをしてもらう」
 書類にサイン後防衛会議に移った。
「参謀、最初の議題を」
「防衛軍艦の早期建造についです」

 議論では、様々な意見が飛び交った。

「地球には今、冬月しかないのだぞ」
「今、敵が攻めてきたら如何するのだ?」
「防衛艦の建造は間に合うのか?」

 防衛会議最初の議題で既に3時間も費やしていた。

「防衛艦の建造数がある程度揃うまで、デスラーに協力を仰ぐのは?」
 一向に進展しない防衛会議に、古代が切り出した。
「デスラー?デスラーに頼むのか?」
「奴に頼むのか?奴は我らを殺そうとした奴だぞ」
「今、冬月しかない我らにデスラーに艦を借りる以外に方法はありません。更に肝心のヤマトはもう無いのですよ」
 それを聞いて多くの者は納得した。
「相原、司令部の通信室からデスラーに頼んでくれ」
 相原は敬礼をして通信室に向かった。

「今、建造できている艦は戦艦5隻だけです。内2隻と冬月はアクエリアスに行っています」
 一人の防衛軍関係者が切り出した。
「こう言うのはどうだ?防衛艦の建造と同時に、アクエリアスでヤマトを再建しては?」
ふと、長官がヤマトの話を持ち出した。
「ヤマト?」
「地球を救う為に自爆して粉々になったのでは?」
「長官」
 参謀が長官に聞いた。
「ヤマトは原型をある程度留めたまま、アクエリアス氷塊に眠っている」
 会議室はどよめいた。
「一旦ここで休憩を取る。会議は午後1:00から再開する。以上だ」
各人が、おのおのの席を立った。


- 2 -


 昼食も終わり、再び防衛会議は再開された。
「諸君、真田くんから送られてきたヤマトの状況だ」
 会議室が暗くなり、記録映像が写された。
 そこには自爆のためボロボロになった勇戦艦、ヤマトの姿が映し出された。
「自爆の割には、原型を留めているな・・・。これなら、引き上げて修復も可能ではないか?」
一人の議員が思いをこぼした。
「つい先ほど真田くんとアナライザーから、沖田くんの遺体を収容したとの連絡があった。引き上げ・再建の工程は、真田くんたちの調査を待ってから決める」
 そこへ司令部員が長官に耳打ちした。
「諸君、ヤマトの引き上げは可能との事だ」
「ヤマトを引き上げるだけの船や資材は地球にあるのですか?」
「・・・諸君、以後この件に関しては防衛軍機密の中でも最高レベルに置く」
「真田くんたちの一時帰還後、真田君をヤマト再建プロジェクトのリーダーにする」
「今回の防衛会議はこれ終了とする。後ほどヤマト再建担当者にはIDとパスを発行する。以上!」
「古代。君と旧乗組員には別のパスを発行する。夕刻にわしの堂室に来てくれ」
 古代は「了解しました」と言って敬礼した。その日の夕刻、古代は旧乗組員に召集を掛け長官の堂室に行った。

「古代、来たか?」
「長官、旧乗組員全員集合しました」
「うむ、これは君たちのパスだ。ヤマト再建プロジェクト用の中でも最上級者用のパスだ」
 藤堂長官は一人一人にパスを渡した。
「真田くん達には帰還後私から直接渡す。そう伝えてくれたまえ」
 そこへ伊達参謀が入って来た。
「長官、明朝、沖田艦長の遺体を乗せた宇宙船が帰還するそうです」
「すると真田君たちも報告のため帰ってくるのか?」
「いえ、沖田艦長の遺体を回収した宇宙船だけです。真田の帰還は約10日後です」
「わかった。参謀、君も下がってよろしい」
 参謀は長官に「畏まりました」と言って戻って行った。

- 3 -


 翌朝、沖田艦長の遺体を乗せた宇宙船が帰還した。
「沖田艦長、ゆっくり眠ってくれ」
 佐渡は酒を飲みながら、遺体保管室で沖田に話し掛けていた。
 元ヤマト軍医で動物病院の医者であるが、その腕は地球一を誇る。ヤマト退艦後は地球連邦病院の医師としても勤務している。
「それとだ。ヤマト再建プロジェクトが動き出したそうだ。どう思うかね?艦長。ヤマトにはゆっくり眠ってもらいたいのだが、今の地球にはまだヤマトが必要なのだ・・・・・・」
 その

時ドアがノックされた。
「空いているぞ」
「その声は佐渡先生?」
「そうじゃが、古代か?」
「はい」
「古代か。沖田艦長が帰ってきたぞ。入れ!」
 古代は部屋に入った。
「佐渡先生、お久しぶりです」
「古代、お前もな…。古代!沖田艦長に報告せんか!」
「はっ、はい」
 古代は佐渡に促されて沖田艦長の亡骸に報告した。
「沖田艦長、ヤマト再建プロジェクトが発足、スタートしました」
 古代は沖田に語り掛けた。
「ヤマト再建は決定しましたが、今後地球にまた脅威が来ないことを祈らずには居られません」
「古代、お前も一杯飲め」
「・・・はい、少しだけ頂きます」
 古代と佐渡は酒を酌み交わした。
「これから会議があるのですが・・・佐渡先生も来て欲しいとのことです」
 しばらく酒を飲み交わしたあと、古代と佐渡は沖田の遺体保管室を後にした。

 

 - 4 -


「長官。関係者全員、揃いました」
 参謀が長官に報告した。
「それではヤマト再建の基本構想を論議したいと思う」
 各人がそれぞれ案の書いた書類を出す。
「機関部などの専門分野は真田科学局長が戻ってから意見を聞くとするか・・・。今可能な協議を洗い出せ。参謀」
 参謀はスクリーンに資料を映し出した
「まず、現場で艦体を繋ぎ、ガルマン・ガミラス星で基本的整備後、月基地で改装及び大改造を行ないます。作業プログラムの作成はいかがなされますか?」
 参謀は長官に聞いた。
「解析班、真田くんが送ってきてデータ処理は出来たか?」
 解析班は報告した。
「はっ、まずはガルマン・ガミラスから提供を受けた『瞬間物質移送機』で、邪魔な氷を取り除く必要があります」
「うむ、そうか。相原、直ちにデスラーと連絡をとってくれ。・・・後、現場で接合後、月面基地のドック調整が終わるまでの間、基本整備の為の施設を貸してほしいと」

 相原は敬礼して通信室に行き、デスラーに通信をした。

「デスラー総統、応答せよ」
 スクリーンにデスラーの通信士が映し出された。
「こちらガルマン星です。何のご用件でしょう?」
「こちらは地球連邦、デスラー総統に代わってもらいたい」
「了解、暫くお待ち下さい」
 暫くしてデスラーがスクリーンに現れた。
「なにかね?」
「ヤマトの引き揚げ作業の為に、『瞬間物質移送機装備艦』及び『牽引艦』、後、ドックをお借りしたい」
 デスラーは即答した。
「わかった。希望の物を即刻手配しよう。では。」
 スクリーンからデスラーの姿が消えた。
 通信を終えた相原は会議室に戻った。
「長官、デスラーは快諾してくれました」
 相原は報告した。
「ご苦労だった」
「本日はこれにて解散。各自部署に戻れ」


 その数日後、真田とアナライザーは帰還した。
「真田志郎及びアナライザー、ヤマト調査より戻りました」
「ご苦労だったな。それで、ヤマトの現状は?」
「現状は修復可能かと思うほどの痛みです」
「真田くん、実際にこのプランで行けるかな?」
 真田は資料に目を通す。
「大丈夫、なんとか行けるでしょう」
 真田は答えた。
「真田くん、帰還後早速ですまないのだが、明日現場に出発して指揮を執ってはくれまいか?」
「判りました。アナライザーも連れて行きます」
「そうか。よかった。デスラーの技術者は現場に到着、作業準備に入ったそうだ」
 翌朝、真田は冬月でアクエリアスヘ向かった。

 

第1章END...


次章「第2章」へ

>>再建篇トップへ戻る

※当作品は、原作とは一切関係ありません※
COPYRIGHT (C) グレートヤマト/軍艦やまと<宇宙戦艦ヤマト-再建篇->製作委員会