軍艦やまと

戦艦大和宇宙戦艦ヤマト特別企画BBSMAILサイトマップLINK


- 第 3 章 -

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 真田は月基地司令室で、作業プランの説明を作業員たちに聞かせていた。
「これから言う事をたった2ヶ月でしなければならない。まず機関だが、新たに補助エンジンをスーパーチャージャ付きで設置。更にメインにはシャルバートの増幅装置と改良型スーパーチャージャを取り付け、出力の大幅な上昇を計る。この作業は機関部にやってもらう。さらに波動砲を始め主力火器も改良せねばならない。気を引き締めて作業をしてもらう。では各人作業配置に就け。ただし、機関員は残ってくれ」

 機関部担当以外の作業員は、各自の持ち場に散って作業に入っていった。

「実はまだ実験段階の亜空間航法の為の改造もしなければならないのだ。シャルバートの亜空間トンネルを目的地に直通させる為の、エネルギコンバーターが必要だ」
「真田さん、話しがよくわからないのですが…」
 一人の作業員が尋ねた。
「ヤマトの波動砲口からエネルギーを発射、亜空間トンネルを形成させる。そこを通り抜ける訳だな。このシステムは複雑だ。だから俺も付きっきりで作業を指導する。夜間交代時はアナライザーに任せることになるが」
「アナライザーに任せて大丈夫なのです?」
 古代は真田に聞いた。
「アナライザーへの作業手順のインプットも完了している。大丈夫だろう」
「アナライザーは何処に??」
「アナライザーには既に作業をさせている。・・・では、作業班を二つに分ける。A班は山崎さん、B班は徳川に責任者になってもらう。A班は直ちに作業にかかってくれ。B班は仮眠を取って夜間作業に備えろ」
 真田の説明が終わり、機関部の作業も始まった。
 徳川のB班は夜間作業に備えて仮眠しに各部屋に戻った。
「そこ、何やっている!時間がないんだぞ!!」
 山崎が叱責する。作業場には、常に緊張した雰囲気がかもし出されていた。


「シャルバートの増幅装置は、全てのエンジンに繋がなければならない」
 真田が言った。
 機関部員達は大幅な予定変更などもあり、他の部所よりいっそうに四苦八苦しながら作業を続けたのだった。


- 2 -


 ――白色彗星帝国
「大帝、我が帝国に未確認艦隊の接近を感知しました!」
 彗星帝国兵士は報告した。
「スクリーンに映せ」
 スクリーンに未確認艦隊が映し出された。
「敵の出方を見る。ミサイル艦隊を出せ」
 ズォーダーズはミサイル艦隊の発進を命じた。

「指令、敵から数隻接近して来ます」
 謎の艦隊の兵士は報告した。
「来たか。先制攻撃をかける!全艦ハイパー電磁砲発射用意!」
「はっ。エネルギー充填60%」


 白色彗星ミサイル艦隊はその距離をどんどん謎の艦隊へと詰める。


「敵、有効射程距離に入りました!!」
「よし。目標、前方の敵、全艦ハイパー電磁砲発射!」
 謎の艦隊から、凄まじい光とともに、一斉に光線砲が打ち出された。

「前方より強力なエネルギー接近!」
「全艦、破滅ミサイル発射!!・・・・!!???うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


「敵艦隊、消滅しました」
「よろしい。敵彗星に通信繋げ」
 謎の艦隊は、白色彗星に通信を送った。

「大帝、敵艦より通信です」
「・・・繋げ」

 スクリーンに敵艦隊の指令らしき人物が現れた。

『白色彗星帝国のズォーダー大帝、我らに従え。従えば目的を成就させよう』
「馬鹿め。ワシを誰だと心得ておる」
『ヤマトへ復讐を行なうのであろう?我らに従えばより確実に果たせようぞ』
「我が帝国は誰にも従わぬ」
『まだわからぬか。…あと10分の猶予を与える。それまでに返答されよ。ズォーダーズ大帝』
 スクリーンから敵指令の姿が消えた。
「完全にワシを馬鹿にしおって。許さん!我が帝国の力を思い知らせてやる・・・」

 通告の10分後ズォーダーズはある命を下そうと決意した。

『ズォーダーズ、猶予の時間が来た。答えを聞こう』
 ズォーダーズは怒りを込めて命じた。
「全速前進、ヤツらを踏み潰せ」
『それが答えか?ズォーダーズ』
 ズォーダーズは通信を切った。

「全艦、ハイパー電磁砲発射用意!」
「はっ。敵接近!距離100万宇宙キロ。射程まで後・・・!!!」
 謎の敵艦隊は彗星の超重力の影響を受け、爆発し始めた。
 また一つ、また一つと謎の艦隊の艦が破裂する。
「いかん!全艦、ハイパー電磁砲、発射ぁぁぁ!!!」
 発射されたハイパー電磁砲は、まっすぐと彗星へ向かっていく!!
 しかし、彗星の放つ超重力で軌道がそれてしまった。
「!!??くっ・・・全艦ワープ!」
 指令は慌てて命令するも、彗星の超重力で押しつぶされたのであった。

「我が帝国に逆らったら如何なるか判ったか!あっはっはっはっ、わっはっはっはっはっ!!」
 ズォーダーズは高笑いをした。だが、この謎の艦隊迎撃は後々に響くことになる…。

- 3 -


「敵の正体はまだわからぬのか!」
 ズォーダーズが部下に言った。
「……大帝、敵の正体判明しました!」
「言ってみろ」
「以前、我が帝国が支配、制圧しようとした『赤色星団』の連中かと思われます」
「赤色星団?(……少々厄介な敵だな…だが我が帝国の名にかけて、黙っておくわけにはいかぬ!)我が帝国に弓引いたこと後悔させてやる!!」
 こうして、銀河覇権を目論む白色彗星帝国と赤色星団帝国との、全面星間戦争が勃発したのであった。
「奴らは強敵だ。一度母星に引き返し、態勢を整える」
 ズォーダーズは戦力を整えるべく、本星に引き上げって行った。
 その様子は、地球防衛指令部でも捕らえていた。

「謎の彗星引き返していきます」
「何故、急に引き返すのだ?」
「全く判りません…」
「う〜ん・・・なにかあるな・・・。ヤマト再建を再度、急がせろ!」
「しかしこれ以上早めることは不可能です・・・」
「妙な胸騒ぎが気になる。これは私の勘だが、なにか…大きな…星間戦争が起こりそうな気がする。可能な限り作業員を増員し、急がせてくれ」
 長官の指令は、すぐさま真田に伝えられた。

 その頃ヤマトでは連日夜通しの作業が進められていた。
「皆、もっと速く作業をしてくれとのことだ」
 数時間後、増員の作業員が到着、作業に加わった。
 その日の夕刻艦橋の作業が完了した。
 しかし肝心のエンジンと波動砲は、作業開始から3週間がたったが思った通りには進んでいなかった。

『全作業員は会議室に集合!全作業員は作業を止め、会議室に集合せよ!』
 各スピーカーから真田の声が流れた。

「え〜現在改造補修率40%だが、特に機関部と波動砲が10%と他の場所より大幅に遅れている。この為、機関部に集中的に人員を投入し、作業を行う」
 真田は作業の変更点を急いで説明した。
「説明は以上だ。各員作業に戻ってくれ」
 説明は簡単に終わった。一寸の時間も惜しいくらいに作業は詰っていた。

 遅れの目立つ機関部に集中動員されて作業スピードは大幅に向上した。
「皆、頑張ってくれよ!!」
 真田は同じ作業現場の作業員に、張りのある声で言った。

 

 - 4 -


「何?奴らは引き上げた??」
「我らに恐れをなして、撤退した可能性もあります」
「う〜ん・・・直ちに追撃部隊を派遣しろ。銀河侵攻部隊も直ちに準備にかかれ」
 命令は素早く実行された。
「聖大帝の御命令が下った。白色彗星帝国を我らの下にひれ負さしてやる。デモン提督、直ちに出撃しろ!!」
 参謀はデモンに命じた。
「はは!!」
 デモン提督は出撃して行った。

「聖大帝、デモンが出撃して行きました」
「ヤツが指揮した戦闘で、我が帝国は負けたことがない」
 デッド・グレート聖大帝は切り札をいきなり切ったのである。
「お言葉ですが聖大帝。若し、デモンが破れた場合はいかがなさるおつもりで?」
「その時は艦隊を捨ててでもお前だけは帰還せよ、と命じておいた」
 参謀は「仲間を見捨てるのですか?」と言った。
「我が帝国はヤツを失う訳には行かぬ。奴はワシの作戦参謀をも務めておるしな」

「全艦、ワープ!」
 デモン提督はワープを命じた。

 デモン艦隊はアンドロメダの入り口付近にワープアウトした。
「艦隊前方に敵確認。数、200。大型です」
「全艦、反重力砲発射態勢を取れ」
「はっ!反重力砲、発射準備!!」

「性懲りもなくまた赤色星団の連中か。我が彗星帝国艦隊の力を見よ!衝撃砲、発射!!」

 デモン艦隊が攻撃態勢に入った時、彗星帝国艦から衝撃砲が一斉射撃された。

「提督、敵は既に迎撃体制を整えていた模様です!我が艦隊に多数の負傷艦!!」
「うぅぬ・・・やりおるな。全艦、反重力砲発射だ!!」
 デモン艦隊から反重力砲が発射された。
「提督、我が艦隊後方に敵艦発見!た、単艦です!」
 デモンの部下が叫んだ時、艦が衝撃に包まれた。
「!!??如何したのだ!?発射反応は?」
「掴めませんでした!」
 それはまさしく、火炎直撃砲だった。
「いた仕方あるまい・・・撤退だ!」
 デモンは撤退を命じた。
「提督、今の体制ではワープできない艦もあります!」
「だがこのままでは全滅するだけだ!ついてこれる艦はただちにワープだ!」

 デモン艦はワープで戦闘空域より脱出した。

「提督、緊急ワープ成功しました…」
「よろしい。しかしあの兵器はなんだ…。早急に対策を考えねばならぬ」

- 5 -

 ヤマトではエンジン部の改造が急ピッチで進められ、大方60%が完了していた。
「こちら、主砲部担当リーダー南部。主砲の全改造作業完了!」
「よし、では波動砲の応援に行ってくれ」
 真田は南部に波動砲の改造を手伝うように指示した。
「了解。主砲担当班、波動砲改造に向かいます」
 南部達主砲担当班は波動砲改造の応援に向かった。

「ストライカーボルト作動を念入りにチェックしろ」
 古代が言った。
「古代さん、応援に来ました」
 南部が古代に言った。
「南部か、お前達は終わったのか?」
「はい、作動チェックでも異常在りません。手動でも異常ありませんでした」
 南部は報告した。その時、警報が鳴り響いた。
「セーフティーロックに異常発生!」
「なに??」
 現場に緊張が走った。
「こちら、波動砲担当班。真田さん、大至急波動砲改造現場に来てください」
 通信で現状が真田に報告された。
 連絡を受けた真田が駆け付けて来た。
「やはり、恐れていたことが起こったか…。古代、改造中に見つかって良かった。実戦だったら修理に時間がかかる所だった」
 セーフティーロックの修復は真田の指示もあり、2時間あまりで完了した。
「よし、作動チェックだ」
 真田の指示通り作動チェックが繰り返された。
「セーフティーロック、ストライカーボルト、作動異常なし」
「よし。これで修復作業は完了だ。ここからは更に射程の長い『ハイパー波動砲』や『亜空間波動砲』、『次元波動砲』と言う機能を足す作業に入ってもらうが、その為には発射口の金属を強固にしなければならないのだ」

 真田の指示通り金属が運び込まれ、従来の発射口の物と取り替え作業が徹夜で行なわれた。
 その後、ヤマトには亜空間波動砲、次元波動砲と言う未知の能力が加えられた。
 
ヤマトの目覚めの時が、刻々と近づきつつあった―――

 

第3章END...


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