軍艦やまと

戦艦大和宇宙戦艦ヤマト特別企画BBSMAILサイトマップLINK


- 第 7 章 -

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 地球防衛軍は様々な努力の結果、ようやく造船ペースが軌道に乗っていた。
「参謀、コスモナイト輸送艦の運行状況は?」
 長官が言う。
「現在、日に5便が到着しています。しかし輸送が追いつきません」
「う〜ん・・・建造を、アンドロメダ型主力戦艦に切り替えろ」
 長官は参謀に命じた。
「しかし長官、、、急に言われても・・・」
「・・・多少の無茶は我慢しろ。現在、建造中の艦が完成したら随時製造を切り替えるよう通達を出したまえ」
「は、はぁ。通達します」
 参謀は長官の指示を角造船所に伝えた。

 

「!?・・・長官!!アンドロメダ星雲より再び彗星が現れました!!」
 司令部の職員が報告した。
「地球到達予想日は?」
「いえ、それが不思議なことに、目的地は我が銀河との中間付近へ移動している赤色銀河です」
「う〜ん・・・。何か引っ掛かる。至急、テスト航海中のヤマトを呼び戻せ!」
 司令部の通信士は、ヤマトを呼んでいた。
「ヤマト、ヤマト、応答せよ!ヤマト、相原通信長応答せよ!・・・だめです、反応ありません」
「もっと何度もやってみろ」
「はっ!」

 

 その頃、ガルマン星ドック内のヤマトは・・・
「各部点検を急げ!地球帰還の出発は明日の朝だ」
 真田は整備を急がせた。
「全艦点検終了」
「よし、メインスタッフ及び帰りの操縦担当は中央コンピュータールームに集合せよ」
「!!艦長、地球より緊急連絡です」
 相原は電報文を古代に手渡した。
「真田さん、亜空間航法で一気に地球に戻りましょう」
「そうだな・・・。今のうちにテストをしておく必要もあるしな」
「おい北野、操縦士候補は後何人いる?」
「後、5人です」
「・・・残念だがもう候補を選ぶ余裕はない。既にテスト済みの者で、一番良い者を出発までに決めて報告しろ」
「はっ!」
 北野は艦内放送で行きの担当だった者を呼び出した。
「真田さん、説明を」
 古代は真田に説明を頼んだ。
「よし。ヤマトはガルマン星を出発後、少し離れた場所で亜空間波動砲を発射し、亜空間の入り口を開いて一気に地球へ戻る」
「その亜空間とはどんなものなんです?」
 乗組員の一人が聞いた。
「まぁ簡単に言えば、シャルバート星の亜空間トンネルみたいなものを、ここから地球、もしくは火星あたりまで作るのだ」
 真田はパネルで説明をした。
「以上だ。」
「・・・質問がないようなのでこれで解散する」
 各員は、それぞれの配置へと戻っていった。



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 北野が古代に報告した。
「艦長、吟味の結果、島次郎がよろしいかと思います」
「島か。その理由は?」
「はい。兄の影響と天性の素質が見受けられるためです」
「・・・第一艦橋に連れて来い」
 北野は敬礼し、島を呼びに行った。
「相原、地球へ連絡をしろ。『今らから数時間後に地球へ帰還する』と」
「了解」
 相原は通信を地球へ送った。
「艦長、島を連れてまいりました」
「ご苦労」
「・・・島、これからは第一艦橋勤務を命ずる」
「はい!島次郎、第一艦橋の任に就きます」
「島、頑張れよ。・・・北野、亜空間航法の準備をしろ」
「はっ」
「総員に告ぐ。ヤマトは地球帰還の為、発進準備に入る。総員配置につけ!」
「古代、亜空間航法システムプログラム完了だ」
 真田の言葉を聞いて古代は命じた。
「島、エンジン始動!!」
「りょ、了解!」
 島は緊張していた。
「島、落ち着け。大きく息を吸ってみろ」
 北野が島に言った。
「ほ、補助エンジン始動!」
「補助エンジン始動」
 山崎は自分のコンソールで機関室に指示を伝えた。
「波動エンジンへの閉鎖弁オープン」
「フライホイル始動、接続!」
 ヤマトの波動エンジンがうねりを上げた。
「ヤマト、発進!」
 古代が言った。しかし、ヤマトは一向に上昇しない。
 島は操縦桿に手を掛けたまま固まっていた。
「次郎、操縦桿を引かないとヤマトは発進しないぞ」
 北野は次郎の手の上に軽く置いて操縦桿を引いた。すると、ヤマトはゆっくりとその巨体を宙に浮かせた。
「大気圏離脱!!」
 島が言った。

「真田さん、亜空間航法の準備をお願いします」
「よし。北野、亜空間波動砲の用意だ」
「了解!」
 機関室では、亜空間波動砲のエネルギーコンバーが行なわれていた。
「亜空間波動砲エネルギーコンバー率60%」
「ガルマン星の重力圏離脱」
「間もなく、亜空間波動砲発射の予定地点に到達します」
「機関停止」
「機関停止!」
 山崎はメインエンジンをオフにした。
「よし、亜空間への門を開く」
「亜空間波動砲エネルギーコンバー完了!」
「北野、亜空間波動砲発射!」
 古代が言う。
「5、4、3、2、1、発射!」
 北野の合図とともに、光を放ちながら亜空間波動砲が発射された。
 撃ち出された光は、前方にもやもやと何かが渦巻く空間トンネルを形成した。
「機関始動!」
 島が言う。
「了解!機関始動!波動エンジン、点火!!」
 山崎はエンジンを点火した。
「ヤマト、亜空間トンネルへ入ります」
 ヤマトは自ら作った亜空間トンネルで地球へと向かった。

 

- 3 -



「長官、ヤマトが火星軌道付近に出現しました」
「ヤマトへ通信を送れ」
「了解!」

 その頃ヤマトでは・・・
「亜空間航法解除」
「出力ダウン」
「艦長、地球から通信です」
「メインに繋げ」
「メインに繋ぎます」
 相原はメインに通信を繋いだ。
「ヤマト。思ったよりも帰還が早かったな。もう少し時間が掛かるかと思ったが、大ワープでもしたのか?」
「いえ、亜空間航法でガルマン星から一気に帰ってきました」
「亜空間航法?」
 長官は首をかしげた。
「長官、私がご説明します」

 真田が長官に説明をした。

「なるほど。かなり難しい技術のようだな・・・。ヤマトよ。一旦地球に帰還後、物資の積み込みと整備を終えたらアンドロメダ方面へ向かってくれ」
「長官、それは?」
「どうやらあの白色彗星がまた現れたのだ」
「それで、地球への到達予想日は?」
「分からん・・・はっきりしているのは、赤色銀河に向かっていると言う事だけだ」
 ヤマトは通信をしている間に月軌道に達していた。
「・・・話をしている間にもう月軌道か。ヤマトよ、秘密ドックへ入ってくれ。話はそれからにしよう」
 スクリーンから長官の姿が消えた。
「高度を下げろ!これよりヤマトは、地球へと降下する」
 ヤマトは高度を下げて海水に着水。潜水して海底の秘密ドックに入った。

 

 - 4 -



 ヤマトからタラップが出され、ドックプラットホームに下ろされた。
「ヤマト、只今帰還しました」
 古代は、出迎えにきていた長官に敬礼した。
 出迎えは長官に参謀と水谷だった。
「古代、ヤマトの調子はどうだ?」
「まだ、テストもしていなものも在るので何とも言えません」
「そうか・・・。古代、お前も覚えていると思うが、今度防衛艦隊司令に就任した水谷司令だ」
 長官が古代に水谷を紹介した。
「ヤマト自沈の時以来ですね。古代艦長」
「水谷艦長もお元気そうでなによりです」
「表向きは地球防衛軍艦隊総司令という役職だが、本当はヤマト不在時の時の・・・。ここで、話すのもなんだ。わしの部屋で話そう」
 長官が話を止めた。

 長官室内・・・
「古代、新操縦士は決まったのか?」
 長官は、古代にヤマトの操縦士選定試験も頼んでいたのだ。
「試験の結果、島次郎に任せようと思います」
 長官は少し考えた。
「うむ・・・まだ歳が若かすぎるが仕方あるまい」
 そこへ、司令部員が長官に耳打ちした。
「なに!?太陽系外付近に識別不能艦隊が現れただと!?」
「長官、艦隊はまだ発進不能です」
「現在出撃可能な艦は・・・ヤマトだけだ」
 長官は慌しく筆を取った。
「古代、直ちにヤマトで出撃してくれ」
「わりました!!」
 古代は敬礼をすると、ドックへ走った。が、部屋を出る前に長官が止めた。
「古代、これを島に渡してくれ」
 古代は受け取るとドックへ急いだ。
「水谷くんにもヤマトと共に出撃してもらいたいが、完成した艦は地下に移動してエンジンの改造に入っていて動かせぬ。ヤマトのテスト航海のデータ分析をして出力調整作業に若干時間が掛かる。特にアンドロメダはヤマト型のシステムに変更になったのだ」
「長官、アンドロメダのシステム変更で乗組員の教育が必要です。教育の方はどう致しましょう?」
「各責任者の選定は君に任せる」
 長官はアンドロメダの各責任者の選定を水谷に任せた。既に決まっている操縦士の佐々木慶喜以外・・・
「アンドロメダ乗組員に改造の作業を当たらせてもよろしいでしょうか?長官」
 水谷は長官に聞いた。
「そうしたまえ。作業に慣らしておくのも、いざという時に役立つだろう」
「では、アンドロメダ専属技術班及び工作班を作業に当てます」
 そこへ参謀がやって来た。 
「長官、ヤマトの発進準備がほぼ完了しました」
「うむ。完了次第、直ちに発進させろ。それと、アンドロメダ専属技術班と工作班をアンドロメダのエンジン改造作業に投入しろ」
「畏まりました」
 参謀は急いで指令を出した。

 

- 5 -

 

「艦長、指令部から緊急連絡です」
「よし、メインに繋げ」
「了解!」
 相原は機器を操作してメインに繋いだ。
「古代、発進はどのくらいで出来るか?」
「現在、エネルギー注入は完了し、機関部の最終点検中です」
「一時間以内に発進してくれ」
「わかりました」
「謎の艦隊は偵察機で太陽系内を偵察している。迎撃に出せるのはヤマトだけだ。とりあえず、敵を迎撃、情報の収集をしてくれたまえ」
「わかりました。敵を迎撃し情報を収集します」
「よろしく頼む。古代」
 古代は敬礼した。
 スクリーンから長官の姿が消えた。
「真田さん、調整を急いで下さい」
「わかった。アナライザーにも手伝わせているからもう直終わるだろう。皆、急いでくれ!!」

 防衛軍本部・・・
「長官、ヤマトのテスト航海のデータ分析完了しました」
「報告してくれ」

 参謀は細かく報告した。

「以上が分析結果です」
 長官は少し考えて切り出した。
「参謀、アンドロメダにヤマトに搭載したスーパーチャージャ改の取り付けを指示しろ」
「後、波動砲の改造をしろ。真田くんが作った改造マニュアル通りにさせろ」
「長官、マニュアルによるとかなり時間が掛かりますが・・・」
「その為に、ヤマトの改造をさせた技師がいるではないか。参謀」
「わかりました。ヤマト改造の際に当たっていた者を、エンジンと波動砲に回します」
「それと、波動砲を拡散モードと収束モードと切り替え可能にしたまえ」
 参謀は長官の指示を現場責任者に伝えた。
 アンドロメダもまた、未知の超兵器が装備されることになった。
 その兵器の名は『ハイパー拡散波動砲』・・・その新の威力の程を、今は誰も知らない・・・。

 

第7章END...


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