軍艦やまと

戦艦大和宇宙戦艦ヤマト特別企画BBSMAILサイトマップLINK


- 第 10 章 -

- 1 -


「準備は整った。全艦発進!」
 ダーク・エンペラーは指示を出した。
「ヤマトよ・・・待っていろ」
 暗黒星団帝国、ダーク・エンペラーは不気味な笑みを見せた。
「聖総統、偵察部隊が捉えたヤマトの戦闘映像です」
 兵士は報告した。
「うむ・・・外見はあの当時のままだな」
「しかし聖総統、あの当時のままと思っていると痛い目に逢います。あの赤色銀河の大艦隊が、たったの一撃で全滅したそうですから・・・」
「何?たった一撃で全滅だと?・・・何かの間違いだろ。そんなこと有り得るわけがない」
「しかし、これは事実です。我が軍の偵察機が戦闘空間に残っていた赤色星団艦の破片を回収分析の結果、我が帝国よりも装甲強度が数段上です」
「・・・カザン、お前は艦隊を率いてヤマトを撃滅せよ」
「はっ、必ず撃滅して御覧に入れます」
「うむ。期待しているぞ」
「全艦発進!目標はヤマトだ!!」
 カザンは出撃のため全艦隊に指令を発した。 
「ヤマトめ覚悟しておれ、あの時の借りを返してやる。全艦、ワープ!!」
 ガザン指令率いる艦隊が、ヤマトへ向かってワープをしていった。
 ヤマトは暗黒星団帝国の残党が狙っている事をまだ知らなかった・・・。

「ワープ終了!!各機関、異常なし」
 暗黒星団帝国兵士が報告した。
「ヤマトまでの距離は?」
 ガザンが聞いた。
「ヤマトまでの距離20万宇宙キロ」
「全艦戦闘用意!各艦艦載機発進準備に入れ」
 カザンは全艦に艦載機発進を命じた。
「全艦、艦載機発進準備完了!」
「よし。全戦闘機発進!!!」
 旗艦、巨大戦艦、巨大空母、巨大輸送艦から次々と戦闘機がヤマト目掛け発進していった。

 ヤマト――
「レーダーに反応!!」
 雪が報告した。
「なに!?所属と規模は?」
 古代は、太田に聞いた。
「所属は、、、!!暗黒星団帝国です!!規模は――」
「如何した?太田」
「敵は大編隊の艦載機です!!!」
「南部、艦載機を発進させろ。斉藤、主砲発射準備だ」
 古代は南部と斉藤に命じた。
「艦載機は直ちに発進せよ」
 南部は艦載機に発進命令をかけた。
「全艦戦闘配備!全艦戦闘配備!」
 斉藤は艦内放送で総員に配置に就くよう指示を出した。

「坂本、暴れるぞ」
 格納庫で加藤は愛機に搭乗中の坂本に言った。
「コスモタイガー隊、発進準備完了しました!!」
 加藤が機内無線機を取り、第一艦橋へ伝えた。
「コスモタイガー隊、発艦せよ!!」
 加藤機機内に南部の声が響く。
「了解!!コスモタイガー、発艦!!」
 ゴゥっという心地よいエンジン音が、格納庫内に響き渡った。Gがぐっと加藤の背中に押しかかる。
「全機、俺に続け!!」
 1機、また1機とコスモタイガーが宇宙へと飛来していった。
「加藤お前はコスモタイガーを率いて戦闘機を撃ち落せ」
 編隊を組み終えたとき、古代の声が機内に鳴った。加藤は機内無線を取る。
「了解!」
 古代へ返答をした。機内のレーダーには、もの凄い数の敵戦闘機がまっすぐこちらに向かってきているのがわかる。
「全機、戦闘隊形を取れ!機銃安全装置解除!!」
 加藤は愛機の速度を上げた。
「行くぞっ!!!」
 加藤は、レーダーに映る敵戦闘機へと進路を合わした。

「坂本、お前は雷撃隊を率いて敵空母を攻撃せよ」
 古代の声が、坂本機に響いた。
「了解!!」
 格納庫からコスモタイガーと雷撃機が飛び立っていった。

「敵艦の数、約300!!エネルギー反応から見て、4割は空母です」
 太田が言った。
「加藤編隊、まもなく敵編隊と接触します!」
 雪が報告する。
「よし。コスモタイガー攻撃開始!」
 古代は加藤に攻撃を指示した。
「コスモタイガー全機攻撃開始!」

「了解!」
 加藤は機内無線を置いた。数秒走ると、前方からぽつぽつと敵機が見えてきた。
「全機、戦闘隊形を取れ!!全機、ミサイル発射用意!敵機を補足せよ!!」
 加藤の命令が全機に伝えられた。敵機はは真っ直ぐと向かってきている。
「よし。まずはあいさつだ」
 加藤はレーダーに敵機を補足させる。
「全機、発射!!」
 バシュっという音とともに、白い線が敵機へと真っ直ぐ伸びた。前方でオレンジ色の閃光が視認できる。仲間の機も、次々とミサイルを発射した。あちこちで爆発が起こっている。
 加藤はレーダーへ目を向けた。敵機もミサイルを発射しているのが分かる。
「!!おい4号機!!つけられてるぞ!!!」
 熱源が、4号機に迫っていた。
「逃げきろぉっ・・・・!!!!」
 ミサイルと4号機の距離が縮まってきている。ふと4号機は編隊から外れ、急上昇した。撃墜されたときに仲間との衝突を避けるためだろうか。ふっと4号機はレーダーから消えた。
「くっ!!全機、格闘戦用意!!」
 レーダーで、敵機がかなり接近してきているのが分かる。
 加藤はレーダーから目を離した。愛機の高度を上げる。格闘戦では、上から狙うほうが命中がいいのだ。加藤はエンジンの出力を上げた。ゴゥっというエンジンの音と振動が加藤の背中に伝わる。レーダーでも敵機が下に移動している。仲間の機も、加藤に負けじとしっかり横についてきていた。
「よし。全機突撃!!」
 加藤は一気に機体を下に向けた。コスモタイガーは鷹のごとく、急降下を始める。加藤は敵機に機首を合わせた。ターゲットスコープの中心に敵機が重なる。加藤は引き金を引いた。愛機の機首から閃光が走る。前方で敵機が四散した。
 加藤隊は、次々敵機を撃墜して行った。

「第一主砲、準備よし!!!」
「第二主砲、準備完了!!」
「第三主砲、発射準備よし!!」
「第一副砲、準備よし!!」
「第二副砲、発射完了!!!」
 各砲塔から艦橋に準備完了の報告が届いた。
 ヤマトでは、着々と戦闘準備が進められてきていた。
「敵艦隊最大射程まで後一分」
 その時敵艦から一斉砲撃が始まった。
「艦長、敵艦が全速で接近砲撃してきます」
 雪が言った。
「全艦載機に告ぐ。ヤマトの主砲射程外に退避せよ」
「ヤマト左舷前方に被弾!!」
「コスモタイガーの退避を確認!」
「斉藤、主砲発射!」
「主砲発射!!」
 斉藤は各砲塔に指示を次々伝えた。
 ヤマトの主砲は火を吹いて敵艦へ弾道が伸びていった。
「敵機接近!!」
 雪が報告した。
「パルスレーザー砲掃射開始!対空ミサイル、発射開始!!」
 古代が命令を各所に伝えた。

 敵艦隊旗艦――
「指令、艦載機の3割がヤマトの艦載機に撃墜されました!!!」
「くっ・・・こしゃくなやつめ。巨大輸送艦へ――対波動ミサイル発射!」
 カザンは輸送艦に対波動ミサイル発射を命じた。
「指令、ヤマトとヤマトの爆撃機の攻撃で空母と輸送艦の半数が沈没しました」
「対波動ミサイルの発射を急げ!」
 その間にも徐々に艦隊は数を減らしていく。
 また、ヤマトの被弾も増していった。
「指令、ヤマトの艦載機を追撃していた編隊が、ヤマトの対空砲・ミサイルでほぼ壊滅しました・・・!!」
「・・・第一部隊は小ワープでヤマトを包囲。集中砲撃を食らわせろ」
「対波動ミサイル発射準備完了!!!」
「よし。第一部隊は対波動ミサイルの発射と同時にヤマトに向け小ワープ。包囲攻撃だ!」
 輸送艦から対波動ミサイルが次々発射され第一部隊が空間を歪めてワープして行った。

 ヤマト――
「レーダーに空間歪曲反応!!」
 雪が報告した。
「総員、第一級戦闘配備!両舷より機雷放出準備!!両舷ミサイル、発射用意!!」
 古代が言った。
「機雷放出準備!両舷ミサイル発射用意!!」
 南部は手早く指示を伝えた。
「機雷放出準備完了」
「機雷放出!!」
 古代は機雷発射を命じた。
「両舷ミサイル発射準備完了!!」
「敵艦隊、ワープアウトしました!!」
 雪が言った。
 次々と敵が姿を現した。
「敵艦より高熱源体接近!!」
 太田が報告した。
「全速、回避!!!」
 島が言った。
「駄目だ!!近すぎる。避け切れない!!!!」
 太田が言う。
「被弾します!!」
 凄まじい爆音とともに、艦が揺れた。
「右舷、展望室被弾大破!!!」
 スピーカーから声が聞こえた。
 敵の至近集中砲撃で、艦の至る所で爆発が起こった。
「こんな至近で攻撃されたら、バリアが役に立たん」
 真田が言った。 
「全砲門開け!!応戦!!!」
 ヤマトの全砲門は包囲砲撃している敵に向けられた。
「両舷ミサイル発射!」
「第三艦橋被弾!!」
 またもスピーカーから被弾の知らせが聞こえる。
「艦長、このままでは航行不能になるぞ・・・」
 真田が言った。
「第一砲塔使用不能!!」
「くっそぉぉぉ・・・・!!!!」
 敵からの集中砲撃は、止むことなく続けられた。

 敵旗艦――
「指令、ヤマト撃滅まで後わずかです」
「グロデーズ級戦艦へ――無限ベーター砲発射用意。ヤマトに止めをさせ」
 カザンはグロデーズ級戦艦に命じた。


- 2 -



「前方よりヘビー級戦艦接近!!」
 それはまさしくグロデーズだった。
「止むえん。被弾覚悟の波動砲発射用意!」
 古代は命じた。
「古代、攻撃はできるぞ」
 真田は奇妙な事を言った。
「えぇ??」
「斉藤、波動砲を拡散モードで発射だ」
 真田が斉藤に言った。
「こんなこともあろうかと、エネルギーが充填できるまでの間多少の攻撃はできるようにしておいたのだ」
「真田さん、一体どうやって・・・!?」
「話は後だ。古代、先に敵を片付けよう」
「艦長、波動砲のエネルギー充填完了」
 山崎は報告した。
「敵、ヘビー級戦艦から超強力エネルギー反応!」
 雪が報告した。
「総員、対ショック対閃光防御。電影クロスゲージ明度20!!」
 斎藤が発射準備を着々と進める。
「通常攻撃止め!」
 古代が言った。
「5、4、3、2、1、発射――!!!!!」
 ヤマトから強力なエネルギーが発射され少し離れたところで拡散した。
 拡散した波動砲は次々と敵艦を葬っていった。拡散した波動砲の隙間をぬった敵の攻撃はヤマトとヤマトを包囲していた艦に直撃した。
「艦尾、機関室付近に被弾」
「第二砲塔大破」
 各部署から被害の報告が次々と来た。
「真田さん、応急修理をお願いします」 
 古代が言った。
「よし」
 真田は陣頭指揮の為、現場に向かった。
「ヤマトを包囲していた敵は、敵の超強力兵器で全滅!!」
「敵主力部隊は?」
 古代は聞いた。
「撃滅したのはヘビー級戦艦と空母、駆逐艦、巡洋艦、輸送艦だけです。本体は無事のようです・・・」
「艦載機、全機帰還。エネルギーを補充しろ」
「了解!」
 加藤と坂本は各機に命令を伝えた。
「真田さん、波動カートリッジ弾を使っても大丈夫ですか?」
「多分大丈夫だ。波動エネルギーを撃てないだけで、カートリッジ弾の発射には影響ないだろう」
「使用可能砲塔に波動カートリッジ弾を装填、連続発射せよ!目標、敵艦隊主力部隊!!」
 各砲塔から装填完了の報告が来た。
「斉藤、発射角は上下角プラスマイナス5度だ」
「上下角プラスマイナス5度」
「島、反転左30度だ」
 北野が島に言った。
「コースターン。左30度」
 その間にも残った敵、巨大戦艦の砲撃などで、ヤマトには損傷個所が増えていった。
「主砲、最大射程で発射!」
 ヤマトの主砲から波動カートリッジ弾が打ち出され、敵に目掛けてとんでいった。
「!!??波動カートリッジ弾自爆!!」
「一体どう言うことだ?太田」
「そ、それは・・・」
 太田は言いあぐねた。
「それは、俺が言おう」
 突然、スピーカーから真田の声がした。
「恐らく、対波動エネルギーバリアだ」
「対波動エネルギーバリア???」
 古代が聞いた。
「そうだ。波動エネルギーと対の性質を持っているんだろう」
 その間も敵の攻撃で被弾爆発の衝撃で揺れる。真田の声も、爆音雑じりで聞こえる。
「それより古代、一旦撤退して艦の修理をしないと、このままでは航行不能になってしまうぞ」
「・・・・真田さん、亜空間航法は大丈夫ですか?」
「多分大丈夫だろうと思うが、被弾箇所の隔壁を閉鎖したほうがいいだろう」
「了解!被弾個所の全隔壁閉鎖!!」
「俺も第一艦橋に戻る。少し待て」
「島、反転だ。安全な所まで後退して艦を修理する」
「了解!進路反転!!」 
 ヤマトは満身傷だらけの巨体を転進させ、地球方面へ戻って行った。
「古代、全隔壁の閉鎖完了だ」
 真田が第一艦橋に戻って来た。
「亜空間波動砲の発射用意!!」
 古代が命じた。
「亜空間航法用意!!」
 斎藤が復唱した。
「エネルギーコンバー120%。全機関停止」
 山崎が言った。
「エンジン、噴射停止」
 島はヤマトを止めて斉藤に操縦を預けた。
「亜空間航法プログラム、始動完了」
 真田は報告した。
「亜空間波動砲発射!!」

 敵旗艦――
「ヤマト反転していきます!」
「いいぞ。後もう一息だ」
「指令、追撃しますか?」
「当たり前だ。全艦、全速前進!!ヤマトを逃すな!!!」
「・・・!!??指令、レーダーよりヤマトが消えました!!」
 旗艦兵士は報告した。
「何!?消えただと?ワープして逃げたのか?」
「あの傷です。ワープは無理かと・・・」
「全艦、ワープでヤマトを追撃撃だ!!」
 カザン率いる艦隊は銀河方面へワープしていった。

「ワープ終了!」
「ここは何処だ?場所を確認せよ」
「前方に太陽確認」
「太陽だと…もう太陽系に来たのか?」
「いえ。あれはα星です」
「ヤマトは何処だ。探せ」
 カザンは残存空母に命じた。


- 3 -

 


「亜空間航法解除」
 ヤマトは七色星団のガスの中に逃げ込んでいた。
 此処はヤマトがドメルと戦った場所だった。
「直ちに修復には入れ」
 真田は命じた。
「真田さん、修復にはどのくらい掛かりますか?」
「かなりやられているからな・・・。早くても10時間掛かるだろう・・・」
「そうだ、真田さん。この間に対波動バリアの対策をお願いできますか?」
「うむ・・・。わかった。やって見よう」


 ガルマン・ガミラス星――
「デスラー総統・・・」
 ウラウルフは途中経過を報告に来ていた。
「例の計画は進んでいるのかね?」
「はっ、戦闘訓練用のヤマトはほぼ完成し各部の調整をすれば直にでも訓練が出来ます」
「そうか…私の艦も戦闘訓練後、改造頼むぞ」
「はっ。このウラウルフにお任せを」
「訓練はいつごろには出来るようになるのだ?」
「明日には出来ると思います」
「デスラー総統!!マゼラン方面に、ヤマトが葬ったはずの暗黒星団が現われました!!」
 タランが言った。
「ヤマトが向かった方向と言うのが気になる・・・通信は送ったのか?」
「送りましたが、反応ありません・・・」
「うむ・・・ヤマトに限ってそう言うことは無いだろうと思うが・・・」
「それもそうですね、総統。ヤマトの強さは我々が一番よく知っていますから」
「そうだ。戦闘で通信アンテナが壊されただけかも知れない。少し間を置いてもう一回送って見ろ」
「畏まりました」
「おぉそうだタラン、ヤマトに連絡が取れしだい例の金属を送ってやれ」
「既に採掘できた金属は我々の補強と地球にピストン輸送しています」
 ウラウルフは言った。
「総統、ヤマトの居場所が判明しました」
 そのへキーリングが入ってきた。
「その場所は何処かね?」
「外銀河マゼラン司令部の偵察艦隊が七色星団付近にヤマトらしき艦影を確認したそうです。しかし、発見報告してきた艦隊は暗黒星団に撃滅されましたが・・・・」
「何、撃滅だと!?」
 デスラーの顔色が変わった。
「戦闘訓練は後回しだ。ガルマン製ヤマトの調整完了したら挟み撃ちにしてやる。ウラウルフ、ヤマトは発進可能か?」
「何とか発進は可能ですが、戦闘は・・・。ボラーがいつ攻めて来るかも判らないので・・・」
 デスラーは歯を噛み締めた。
「ウラウルフ、例の砲弾と防御システムは完成したのか?」
「はっ、完成しております」
「タラン、全軍に直ちに発進命令をかけろ。近い戦闘に備え、訓練を行なうと」
「直ちに伝えます」
 タランは通信装置で全軍に命令した。
「キーリング、ウラウルフ、お前たちは地上でヤマトの操縦をするのだ」
 デスラーはそう言うとタランと共に戦闘訓練に向かった。
「ウラウルフ、ヤマトを発進させ、ボラーとの国境付近で反転させろ。ガルマンヤマト、発進だ!!」
「了解、直ちに発進させます」
「ガルマンヤマト、発進!!」

 

 キーリング、ウラウルフ操縦の元、ガルマン製ヤマトが発進していった。
「全艦発進!」
 デスラーが命じた。ガルマン製のヤマトの後を追うように、次々と艦隊が上昇していった。

 

- 4 -



「艦隊前方にヤマト確認!」
 デスラー艦兵士が報告した。
「全艦戦闘配備!!」
「全艦戦闘配備」
 タランは復唱した。
「ヤマトに発射反応!」
 デスラはモニターに映される擬似被弾の模様を見ていた。
「全空母へ、直ちに艦載機を発進させよ」
 ヤマトの攻撃は空母にも及んだ。
「5番、8番、26番空母爆発!!」
 兵士は言った。
「5番、8番、26番空母はその場所に止まれ」
 デスラーが指示を出す。
「ヤマトまで50万宇宙キロ」
「瞬間物質移送機作動!!」
 デスラーは瞬間物質移送機の作動を命じた。
「我が戦力は半分まで削がれました」
「ダミーとはいえ、さすがはヤマト・・・」
「ヤマトの全攻撃パターンをプログラムしていますからね・・・・」
 タランが言った。
 ヤマトの攻撃は正確で、ガルマン艦の各部につけた訓練用被弾装置のセンサーに命中し、その場に止まっていった。
「全艦最大射程で構わん。全艦主砲発射!!」
 デスラー艦隊は一斉攻撃をはじめ、ヤマトに取りつけられたセンサーに次々と命中していった。
 一方ヤマトも被弾しつつではあるがデスラー艦隊を次々沈めていった。
「総統、我が艦隊はドメラーとフラーケンの艦隊以外全滅です」
「ドメラー何をしている。ガルマンのオオカミの名が廃るぞ。まだ仕留められんのか!!」
 デスラーはドメラーに喝を入れた。
「全艦、小ワープでヤマトを包囲せよ」
 ドメラーは自分の艦隊に命じた。

 ガルマン星――
「機雷投下」
 ウラウルフは部下に命じた。
「ウラウルフ、本物の機雷じゃないだろうな」
 キーリングは聞いた。
「本物だが信管は抜いてある」
 ウラウルフが言った。
「しかしダミーとは言え強いな・・・・」

 戦闘訓練宙域――
「機雷によりドメラー艦隊の半数壊滅」
 機雷の餌食になりつつもドメラー艦隊はヤマトに攻撃をした。
「ヤマト沈黙!!!」
 デスラー艦兵士は報告した。
「うむ。よくやった。本日の演習は之で終わりだ」
 デスラーは訓練の終了を各艦とウラウルフに伝えた。
「ご苦労だったな。全艦、帰還せよ!!」
 ガルマン艦が、次々と母星へと帰還していった。



- 5 -




「デスラー総統、本日の戦闘訓練はどうでしたか?」
 ウラウルフは聞いた。
「ウラウルフ、今日のヤマト戦闘レベルはどのくらいに設定していたのだ?」
「5段階で最も低いレベルです・・・」
 それを聞いてデスラーは呆れた。
「レベル5で今日の結果ならまだわかるが・・・。最低でこれとは・・・。話にならないな・・・」
 デスラーは訓練の結果に満足していなかった。
「ウラウルフ、明日はレベル3の訓練頼むぞ」
「はっ、デスラー総統」

 地球・・・
「緊急事態発生!」
 防衛軍本部は騒然としていた。
「如何した?」
 長官は聞いた。
「それが暗黒星団の艦隊が太陽系内に・・・」
「ヤマトは如何した?」
「それが戦闘で損傷修理中のようです」
「通信を送ってみろ」
 長官は命じた。

 七色星団――
「艦長、補修作業完了しました」
 真田は古代に言った。
「ご苦労でした。ところで真田さん、対波動エネルギーバリア破壊システムはまだですか?」
「まだ出来ていないんだ・・・。もう少し時間をくれ」
 真田はそう言って作業を坂東達に急がせた。
「太田、敵は何処に居る?」
 古代は太田に聞いた。
「敵は、太陽系に入りました」
「何!?太陽系に・・・?全艦発進準備だ!!」
「艦長、地球から緊急通信で『早く帰還せよ』と・・・」
 相原は言った。
 古代は発進を命じた。
「亜空間航法用意!!真田さん、第一艦橋へ戻ってきてください!!」
 古代が艦内放送をかけた。
「エネルギー正常・・・」
 山崎が言った。
 そこへ慌てて真田が戻って来た。
「亜空間航法システム作動」
 自分の席につき、真田が言う。
「亜空間波動砲発射準備!」
 ヤマトは慌しく発射準備が進められた。
「加藤、坂本艦載機に乗り込んで発進に備えよ。亜空間航法終了と同時に発艦、敵の背後より奇襲をかけろ」
 古代が二人を呼び出し、命令を伝えた。
 飛行科の隊員はそれぞれの愛機に乗組み、発進準備を整えた。
「亜空間波動砲発射準備完了!!」
 斉藤は報告した。
「斉藤、発射だ」
 古代が言う。斉藤はトリガーを引いた。
 ヤマトの前方に亜空間トンネルが形成された。
「よし、行くぞ!!!ヤマト発進!」
「ヤマト、発進します!!」
 島が言った。
 ヤマトは暗黒星団の撃滅のため、太陽系へトンネルで向かった。



- 6 -

 


「亜空間航法解除」
「エンジン出力ダウン」
 ヤマトは減速して敵との距離を確保した。
「敵までの距離、10万宇宙キロ!!」
 雪が報告する。
「主砲発射準備、新型波動カートリッジ弾装填せよ」
 古代は新型波動カートリッジ弾の装填を命じた。
「コスモタイガー、雷撃隊発進」
 ヤマトの格納庫から次々と発進して行った。
「こちら、加藤。敵艦隊まで50宇宙キロ」
「加藤、空母を攻撃だ。坂本隊は敵艦の火器を破壊せよ」
 加藤隊と坂本隊は暗黒星団帝国の艦隊へ攻撃を開始した。


 暗黒星団旗艦――
「司令、背後よりヤマトの奇襲です!!!」
「何!?迎撃機を早く出せ!!」
「間に合いません」
 カザンは葉を噛み締めた。
「全艦、反転砲撃用意!!目標、ヤマト」

 その様子を見た古代は命じた。
「加藤、坂本、主砲の射程外へ退避せよ」
 ヤマトと敵艦隊の間から艦載機が退避して行った。
「主砲発射!」
 古代の命令と共にヤマトの主砲は火を吹き、暗黒星団の艦隊に次々と刺さっていった。

「司令、我が艦隊は殆ど全滅です!!早くワープで逃げないと本艦にも融爆が及びます・・・!!!!」
 兵士は行った。
「くそっ・・・ワープで撤退だ!!」
 カザンは命じた。

「敵は大型艦1隻を除き、全滅です!!」
 太田は報告した。
「敵大型艦周辺に、空間歪曲反応!!ワープで逃亡する模様です!!」
 雪が報告した。
「くそ!!逃がすものか!!」
「待て南部。深追いは無用だ。加藤、坂本両隊帰還せよ!」
 古代は加藤と坂本に帰還命令をかけた。
「加藤、坂本隊帰還中」

「加藤、坂本隊着艦完了」
 格納庫から帰還の報が来た。
「島、第11番惑星基地へ向かえ」
 古代は第11番惑星へ向かうよう命じた。
「了解」
 ヤマトは第11番惑星へ進路をとった。

「第11番惑星まで後10宇宙キロ」
「両舷減速」
「相原、第11番惑星基地に通信を送れ」
「了解。通信を送ります」
「こちら、ヤマト。第11番惑星基地応答せよ」
 相原は第11番惑星基地に通信を送った。
 スクリーンに第11番惑星基地司令が現われた。
「こちら、第11番惑星基地。ヤマトどうぞ」
「宇宙戦艦ヤマト艦長古代進。第11番惑星基地で物資の補給と先の戦闘での犠牲者の遺体を引き取ってもらいたい」
「わかりました。航路の指定をします」
 第11番惑星基地から護衛機が来て、着陸誘導態勢に入った。
「ヤマト、第11番惑星に降下!」
 古代が指示した。

 

- 7 -

 


「ヤマトの着陸を確認。周辺を固めよ」
 11番惑星基地司令は命じた。
 ヤマトは第11番惑星基地の大型船ドックに着陸した。
「ゲート閉鎖!」
 ヤマトを隠すようにゲートが閉じた。
「遺体の搬出を開始せよ」
 ドック内に設けられていた祭壇に、数個の棺が運ばれて行った。
「修理個所は真田副長から聞いております。修復の間司令室でお待ちを」
「その前に、犠牲者の追悼を」
 古代が言った。
 司令は頷いて、ドック内で犠牲者の葬儀が開かれた。
「惜しくも戦闘で倒れた戦士の皆さんの高価な犠牲によって勝ち得た事を・・・」
 古代は弔辞を読んだ。
 葬儀は染谷かに行われた。

「わざわざ、ヤマトの戦士の追悼式にまで出てくださって有難う御座います」
「いえいえ、同じ地球人として当然のことです。今、地球にはヤマト以外に戦艦が動いていないのですから・・・」
 その時、真田は戦闘で大破し応急修理で済ませていた第一砲塔の修理を指揮してた。
「真田さん、完全修復まで後どのくらい掛かりますか?」
「後2時間は必要だ。第二砲塔の修復も少し必要だ」

 真田の報告から2時間後・・・
「機関の調整完了」
「全砲塔作動良好」
 各セクションから次々以上無しの報が来た。
「古代艦長、司令部から緊急通信です」
 古代は通信で長官に今までの出来事を報告した。
「そうか・・・」
「暗黒星団帝国がまだ存在していたとは、デスラーの言っていた事は本当だったか・・・」
「古代よ、一度地球へ帰還しろ。今のところ敵が攻めてくる様子はない。この間に地球でヤマトを改造するんだ」
「長官、改造とはどういうことです?」
「――・・・判りました。直ちに帰還します」
「修理は済んだ。総員、発進準備!目標、地球!!」
 古代は発進を命じた。

 

第10章END...


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