軍艦やまと

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- 第 30 章 -

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 聖大帝艦――
「食らえ。彗星帝国!」
 聖大帝はトリガーを引くと超圧縮されたエネルギーが彗星帝国へ発射された。


 聖大帝艦から発射されたエネルギーは彗星へ真っ直ぐ延びていった。


 彗星帝国――
「大帝、赤色のほうが撃ってきました」
「此のまま進撃せよ!」
 大帝は進撃するよう命じた。
 
 聖大帝艦から発射されたエネルギーは中間点で彗星に吸い込まれるように命中した。
 彗星に命中したエネルギーは一瞬でガス帯を取り払ったかと思うと都市部の大半を破壊した。
 
「大帝、都市帝国の半分の機能が停止しました」
 兵士は報告した。
「直ちに機能を回復させよ!」


 聖大帝艦――
「聖大帝、未だに彗星帝国は健在です」
「アレだけのエネルギーを撃ち込んでもだめか・・・」
 エネルギーの尽きた聖大帝は打開策を練っていた。
「聖大帝、彗星帝国から通信です」
「繋げ!」
『わっはっはっはっ』
「何が可笑しい」
『エネルギーすら尽きた、貴様に言われたくない』
「此方も言い返させてもらう。都市機能が止まった貴様らに言われたくない」
『貴様らはエネルギーが底をついたが、我帝国は無限にある』
 ズォーダーズは勝ち誇ったように言った。
「エネルギーが、沢山あっても過去にたった一隻の戦艦に負けておるではないか・・・」
『我、父は止めを刺しきらんかったが、我は完全に止めをさす』
「させる物ならさして見るがいい。外装の武器は使えんのだろう」
『風前の灯のお前に、止めを刺すのに切り札を使う必要は無い・・・』
「言ってくれたな〜ズォーダーズ。其の台詞取り消させてやる」

 聖大帝は怒りで通信を切った。
「聖大帝、如何されますか?」
 グレーダーは聖大帝に聞いた。
「グレーダー、何か良い策は無いか?」
「ありますが、今の我帝国に出来るかどうか・・・」
「言ってみろ!」
「はっ、彗星内部に侵入して動力炉を破壊すれば何とかなるかと思います」
「して、其の作戦はお前の考えか?」
「以前、地球がたった数人で行った作戦です」
「其の作戦は許可出来ん。これ以上兵士を失うわけにはいかん」
 聖大帝は作戦の不許可を下した。

 
- 2 -


 彗星帝国――
「機関最大加速!」
 大帝は最大加速で踏み潰すよう命じた。
 彗星は急加速で赤色星団最後の一隻に襲い掛かった。


 聖大帝艦――
「聖大帝、彗星が全速で接近してきます。エネルギー切れのため回避不能です」
 其の直後聖大帝艦は装甲に亀裂が生じ始めた。
「機関出力低下!」
「彗星に超重力が・・・・」
 兵士は叫んだ。
「万策尽きた」
 聖大帝はふとこぼした。
「彗星、本艦まで500宇宙キロ」
 彗星は急速に超重力のガスを纏いながら聖大帝艦に迫ってきた。
「彗星、本艦まで100宇宙キロ!」
 兵士が報告すると、聖大帝艦は彗星に飲み込まれていった。

「わあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 ベキッベキッボキッ

 聖大帝艦は彗星の超重力によって、ヘシャゲ潰れた。


 彗星帝国――
「わっはっはっはっはっはっ、我帝国に歯向かえばどうなるか分かったか!わっはっはっはっ。あっはっはっはっはっ」
 大帝は勝ち笑いをした。
「大帝、直ちに都市帝国の修復作業に入ります」
「速やかに体勢を立て直すのだ!その後地球に進撃を行う」
 大帝の命令は各部へ伝達され都市機能の修理に入った。

 

 木星ガニメデ基地――
「真田さん、修理状況は如何ですか?」
 古代は真田に聞いた。
「後、10時間は軽く掛かる。エンジンの修理に予想以上の時間が掛かっている」
「古代さん、伊賀と甲賀が集めた資料です」
 相原は古代に報告した。
「メインに写してくれ」
「了解!」
 相原はメインに伊賀と甲賀が捕らえた情報を写した。
「相原、データを太田に回してくれ」
 古代は相原に情報を太田に回すよう言った。
「太田、最大限に拡大投影してくれ」

 古代はメインスクリーンの一点を見つめていた。
「今、彗星に何処かの船が飲み込まれたような・・・太田、俺のみ間違いか?」
「いえ、見間違いではありません。艦籍照合の結果、赤色星団の船です。
遡る事数時間前、赤色星団の艦隊が二つ赤色銀河から出て行くのが確認されています」



- 3 -

 


 木星ガニメデ基地――
「ヤマトの修理状況は?」
 水谷は聞いた。
「ヤマトの修理状況、60%。真田副長の話によると、後10時間は掛かるそうです」
 副官は報告した。
「十時間か・・・」
「司令、この間に敵が攻めてこなければいいのですが・・・・」
「そうだな・・・・」
「報告します」
 其処へ兵士が報告に来た。
「言え!」
「はっ」
「伊賀と甲賀の分析の結果、敵襲の恐れはありません」
「ただ気がかりなのは・・・」
「気がかり?続きを言いたまえ」
「残ったのが、白色彗星ということです。これも分析した所、以前の白色彗星より大きいということです」
「太陽系への予想到達日は?」
 水谷は問いただした。
「赤色銀河からアンドロメダ方面へ引き上げていったので不明です。攻めてくるとしたらワープで一気にやって来るはずです」


 其の時、通信兵が叫んだ。
「地球防衛軍本より通信です」

「水谷くん、ヤマトの状況は如何かね?」
 長官は聞いた。
「目下の所、あと十時間は掛かると思います」
「そうか・・・作業を急いでくれたまえ。ところで古代は何処に?」
「古代艦長はヤマト指揮を執っておられます」
「伊賀と甲賀が集めた資料はこっちでも分析を進めている。近いうち訪れる白色彗星との攻防の為に急遽防衛艦隊を増産している。
ヤマトの修理が済み次第、ヤマトと共にアンドロメダへ向かってくれたまえ」
「分かりました。ヤマトの修理と物資の補給完了後、アンドロメダに向かいます」
「古代にも伝えておいてくれ」

 ビュビュビュビュ  

 スクリーンから長官の姿が消えた。
「各艦、発進に備え物資の積み込みと機関整備を行え!」

 

 同じ頃、ガルマン星――
「総統、全艦修理完了しました」
 ウラウルフは報告した。
「ウラウルフ、ご苦労だった。少し休みたまえ」
「はっ、ありがとうございます」
 ウラウルフは、総統の執務室を後にした。
「キーリング、ボラーの様子は如何だ?」
「今の所、これっと言った変化はありません」
「総統、私の感が正しければ今日にも攻めてくるはずです」
 タランはキーリングとの会話に割って入った。
「詳しく話してくれたまえ」
「あれから此処、数週間ボラーとの戦闘は起きておりません。マルチェンコフの性格からして奇襲をして来るはずです。
そこで、逆に此方から奇襲をかけるのです」
「それで、大丈夫なのかね?タラン」
「ボラーも我々が奇襲をかけるかもしれない事ぐらい計算しているはずです。そこで、ウラウルフ艦隊でボラー中間基地を攻撃して、
本体を引っ張りだすのです。当然、総統の艦は敵レーダー圏外から本体を攻撃すれば・・・」
 タランは策略を説明した。
「面白そうだな・・・タラン。早速、実行に移ろう」
 デスラーはタランの計画を承認した。

 

- 4 -

 


 ボラー本星――
「ハスキン、ガルマンへの攻撃準備は整ったか?」
 マルチェンコフはハスキンに聞いた。
「仰せの通り準備は出来ております」
「有無。直ちに中間補給基地へ向かう。全軍へ伝達せよ!」
 マルチェンコフは全軍に指令を伝えるようハスキンヘ命じた。
 ハスキンはマルチェンコフの命を各軍に伝えた。

 超弩級機動戦艦――
「全艦、発進!目標、我中間補給惑星!」
 ボラー本星から最後の大艦隊が中間補給惑星に向かって発進した。
「レーダー異常なし。今の所、ガルマンが現れる気配はありません」
 レーダー兵は報告した。
「レーダーから目を離すことは許さん!」
 
「中間補給基地から入電!」
「繋げ!」
『此方、中間補給基地。ガルマンの侵攻の気配なし』
「有無、到着は明朝だ!其処を失ったら我、ボラー連邦はガルマンに牛耳られる。しっかり死守するのだ!」

 此の時、マルチェンコフはデスラーに大敗北を喫することをまだ知らない。


 ガルマン星――
「ガルマン・ウルフ艦隊、発進!」
 先発隊としてガルマン・ウルフ艦隊がデスラーの本体より一足早く出撃して行った。
「総統、ガルマン・ウルフ艦隊が出撃して行きました」
 キーリングは報告した。
「私も出撃する全艦続け!」
 デスラーは艦隊を率いて出撃して行った。
「全艦、減速。ガルマン・ウルフ艦隊と距離をとりつつ進撃するのだ」
「総統、ボラーも動いたようです」
 兵士は報告した。
「タラン、君の感が当たっていたようだな・・・」
「恐れ入ります」
「ところで、デスラーコンピュータはどうなっているのかね?」
「現在、最終調整中です。完了後、無作為に選んだ経路でボラーにコンピュータウィルス『デスラーX』を送り混乱させ、
その間にガルマン・ウルフ艦隊でボラー中間基地を破壊する手はずです」
「此方、コンピュータ室。デスラーコンピュータ、チェック完了」
「直ちに起動したまえ」
「デスラーコンピュータ起動!」
 タランは復唱した。


- 5 -

 


 ガニメデ基地――
「皆、あともう一息だ!」
 真田が作業員の士気を煽った。
 ことの時、ヤマトの修理は機関部と兵装の調整だけとなっていた。
「皆、頑張っているか?」
 古代は機関部員に声を掛けた。
「艦長、どうして此処へ?」
 太助は聞いた。
「真田さんは?」
「真田さんならアナライザーと何やら作業をしてますよ」
「そうか・・・」
「若しかして、発進命令が出たのですか?」
「あぁ、そのことで真田さんを探しているんだ」
「それで、何時発進なんですか?」
「明朝9時だ!」
「えぇ〜明朝9時って・・・」
 太助はビックリして時計を見た。
「徳川!大声上げるな」
 山崎は徳川を叱った。
「艦長、何時から此処に?」
「つい先ほどから・・・」
「機関長、発進命令が出たんです」
「発進命令?それで何時発進なんですか?」
「機関長、明朝九時だそうです。今が夜の10時ですから・・・」
「如何した。徳川」
「12時間切っている・・・・」
「だから作業を急いで欲しいのだ」

 
「古代、何故此処へ?」
 其処へ謎の装置を持った真田が現れた。
「真田さん、何処に居たんですか?何度も呼んだのに・・・」
「いやぁ、すまんすまん。新しいエネルギー増幅装置を作ってたものだから・・・」

 古代は真田に事情を説明した。
「このままでは到底間に合わんな・・・」
 真田はおもむろに基地宿舎に放送を流した。
「此方、真田!就寝中の作業員に告ぐ、直ちに集合せよ!直ちに集合せよ」
 真田は休息中の作業員をヤマト機関室に呼び出した。
「全く、眠いのになんだよ」
「俺なんかさっき24時間勤務が明けたばかりなのに・・・」
 無理やり起された作業員は口々に不満の声を上げた。
「就寝中、起して申し訳ない。起したのにはゆうしき事情がある」
 真田は古代にマイクを渡した。
「ヤマトは明朝9時防衛艦隊を率いて白色彗星撃滅の為、出撃命令が出て時間が無い。諸君に航行可能状況までしてもらいたい」
「残りは航行中に我々で修復する。此の時間外動労分はボーナスで給付する。時間が無い、各自作業に掛かってくれ」
「おおおおう」
 作業員は一気に士気が上がった。

 

第30章END...


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