軍艦やまと

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戦い抜いた老戦艦

 あの大戦から60年という歳月が流れた。皆さんは知っているだろうか?いかにして日本が戦ったのか。今回の特集では、その中でも日本海軍の戦艦にスポットを当ててみたいと思う。大和もしかりだが、奮闘したのは大和だけではない。祖国を守るべく、日本の戦艦がいかにして戦って散ったのか。今回は、戦艦の中でも「伊勢」と「日向」に焦点を当ててみる。

 伊勢型戦艦は他の艦では類を見ない、航空戦艦(艦首部が戦艦、艦尾部が飛行甲板の戦艦)であった(ちなみに正式には「航空戦艦」という艦種はない)。もともと伊勢型戦艦は扶桑型戦艦の3、4番艦となるはずだったのだが、扶桑型の欠点が露出し過ぎたことから、扶桑型を元に改良してできたものが伊勢型となった。もちろん扶桑型が戦艦であるから、伊勢も日向も建造したころは純戦艦であった。ところがミッドウェー海戦で4隻もの主力空母を失ったことから、急遽残存艦の空母改装作業が必要となった。そこで日向が事故により5番主砲を全壊するなど、諸々の条件などがあり伊勢型戦艦2隻を空母へと改装することが決定したのだった。しかし戦力を早く回復させたい海軍は、完全な空母への改装は断念し、工事がより容易な前部は戦艦、後部は空母といういわゆる航空戦艦とすることにした。だがいざ完成してみると、搭載する艦載機がなく、飛行甲板に機銃を多数配備して結局戦艦として運用された。しかし、この機銃増設により伊勢型戦艦の防空能力は大和型戦艦(最終改装時)に匹敵したといわれ、実際に対空戦闘に大きく貢献した。
 ちなみに伊勢型戦艦の飛行甲板はカパタルトにより発艦はできるが着艦はできず、収容可能なのは水上機のみであった。ここで勘違いが多いのだが、決してこれは特攻のためにではない。伊勢と日向は2艦で44機という中途半端な搭載機数だが、これは他空母との共同作戦を想定しているためである。であるから、発艦した機体は他空母に回収させるのだ。しかし、搭載機は当初の計画で艦攻爆の『彗星』のはずが、水上機である『瑞雲』を搭載するとなった為、運用方法は大きくずれてしまったのである。

<伊勢型戦艦要目>(最終時)
□基準排水量:35,200トン □全長:219.62m □水線長:213.36m □最大幅:33.83m
□主機:艦本式タービン 4基4軸 □出力:80,000馬力 □速力:25.3ノット
□航続力:16ノット9,500海里
□兵装:
 ・
36cm連装砲×4基
 ・12.7cm 連装高角砲×8基16門
 ・25mm3連装機銃×31基93門
 ・25mm単装機銃×11基
□姉妹艦:伊勢、日向
□搭載機:水上艦爆『瑞雲』22機(露天繋止13機)
※資料によっては、『瑞雲』と『彗星』を各11機ずつ搭載するというのもある。


     
昭和9年の戦艦伊勢(左)と日向(右)。この2艦は姉妹艦である。


広島県倉橋島北部音戸町の東岸に繋留された日向。昭和20年7月28日撮影。
『伊勢』『日向』のほか、戦艦『榛名』など多数の軍艦が浮き砲台とされた。



奮闘の末、ついに着底した日向。


空襲後の日向の艦橋。被弾による被害が窺える。


同じく空襲後の日向の艦橋。凄まじい破壊ぶりである。


音戸町西岸沖に擬装を施して繋留された『伊勢』。
陸とは桟橋で連絡していたらしいが、これも『伊勢』を島と思わせる為のものにも窺える。
写真は昭和20年7月24日の早朝の第一波空襲時のものと推定されている。
艦は右舷艦首部に至近弾を受けており、右舷に傾斜している。



着底した伊勢。砲塔に迷彩が施されている。


伊勢の左舷甲板。手前に飛行甲板が見える。痛々しい傷を負っている。


伊勢の飛行甲板。ここに攻撃が集中し、直撃弾も受けて大破口が開いている。
飛行甲板に設けた対空機銃群は、対空戦闘に大きく貢献した。


《戦艦伊勢、日本戦艦の最後の主砲発射》
 昭和20年7月24、28日に行われた激しい戦闘で、伊勢は主砲弾四百数十発を発射した。戦闘終了の「打ち方やめ」が令されたとき、二番主砲塔右砲に装填弾が残されていた。
 砲身は最大仰角の43度で停止しており、この角度での抜弾は不可能であった。しかも艦の回りには重油が流出して引火し、早急な砲弾の処理を迫られた。そこで残弾の発砲が命ぜられたのだが、砲塔の原動力である水圧は不良、電気も不良。そんな状態の中で、何とか右舷90度、江田島方向に向かって砲側電池を使い、発射したのだった。そして砲塔を正位まで戻したところで砲塔は力尽き、二度と動くことはなかった。これが、日本戦艦最後の主砲発射であったと言われている。



上にある写真の別アングル。擬装のために樹木が艦橋や煙突の部分に植えられている。

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